当館は、大正12年関東大震災を契機とする。所蔵品は、鎌倉—室町時代に制作された、または当代の中国、宋・元からもたらされたものが多く、地方的、あるいは異国的な味わいが強く、また写実的で力感や臨場感に溢れる。特に禅宗文化の影響が著しく、公家から武家が国家を担う時代、中世日本を研究する上で極めて意義深い。
〒248-0005 神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-1
TEL:0467-22-0753
中国(北宋・南宋)の皇帝に尊敬された禅僧、圜悟克勤(エンゴ コクゴン1063-1140)が、悟りを開いたと認めた弟子に、与えたお墨付きの書。印可状の前半部分で、最古の現存する墨蹟、禅僧の筆跡。その書が鹿児島・坊津(ボウノツ)海岸に流れ着く。またの名が生まれる、流れ圜悟。 禅の中国への伝来、分派の経緯を述べ、禅の精神を説く。書は破格でも、厳格な修行を経て達した味わい。何があっても、淡々と、—偉大な茶人が愛した書。
当寺の総本堂、根本中堂には最澄上人自作の薬師瑠璃光如来が祀られ、御本尊に献じる灯りは、1200年間絶やさず菜種油を注ぎ「不滅の法灯」として護り継がれる。根本中堂から文殊楼を上り下り、延暦寺会館から急な坂道を5分ほど下ると法然堂。皇円阿闍梨のもとで鎌倉新仏教の魁、法然上人が得度した功徳院のあった旧跡。
〒520-0116 滋賀県大津市坂本本町4220
TEL:077-578-0521
「明治が鎌倉の終わり」。著者が、鎌倉幕府の歴史書「吾妻鏡」を読みこんで作りあげた歴史小説で、後鳥羽上皇との承久の乱を幕府の勝利に導き尼将軍といわれ、後世悪妻扱いされた北条政子の実像に迫る。3年連続で頼朝、頼家、実朝と夫と二子を次々に失い一心不乱に神仏詣でをする政子の悲嘆を書き、並々ならぬ母性を描く。
永井路子 文春文庫
Tags : 北条政子国宝知恩院神奈川県鎌倉鎌倉国宝館関東
Your email address will not be published. Required fields are marked *
Name *
Email *
Website
Comment