秀吉の四国征伐後播磨龍野より阿波に入った蜂須賀氏は、特産品を藩の専売化で経済を確立。藍は吉野川流域で生産され、藍玉として全国に出荷。この蜂須賀家と藍(あい)商人の経済力に支えられて、16世紀に兵庫・西宮神社で琉球の三味線を取り入れ誕生し、淡路島に伝播した人形浄瑠璃が、阿波で力強い芸風に育てられていった。
〒770-8070 徳島市八万町向寺山 文化の森総合公園
TEL:088-668-3636
江戸時代初期、懐月堂安度(生没年不詳)は工房を主宰し、筆に夜肉筆美人画を量産した。やや角張った顔立ち、広い額、切れ長の目、無造作な口。スタイル化して、太く、また細く衣服の形やシワを描く線。豊かなボディの美人画を特色とする。 そっと耳打ちする大きな遊女、小さな見習いの童女。様式化されたその美。
長春(1682-1752)は、有力者に支持されたと思われ版画はせず、絵絹が専門の艶麗で気品ある肉筆美人画の絵師。菱川師宣に私叔し、立ち姿で身を反らしても垂直性の安定感を失わない堂々たる美人を描く。当館は戦乱を生き抜いた蜂須賀家の峻烈なる名品とともに、長春の弟子一笑の「江戸名所図」など庶民の美も所蔵。
〒770-0851 徳島市徳島町城内1-8
TEL:088-656-2525
なにもかも水に流して、新たな年、新たな魂に向かう恵比寿講。禍を転じて福とする日本人の知恵や、「代受苦」として最も庶民的なシンボルとしてのエビス信仰があったと本書は紹介する。兵庫の西宮神社では、アマテラスの和魂に対し荒魂を祀るといわれ、またエビスは厄禍を引き受ける傀儡(人形)ともされる。人形浄瑠璃の源。
大江時雄 海鳴社
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