「この湿地遺跡が縄文造形の集大成を保存した」—3,000〜2000年前の縄文時代晩期の低湿地の集落。遮光器土偶、漆塗りの優れた芸術品が発掘される。自然と芸術にルーツを持つ縄文文化の本質に明確な洞察を提供する。また丘陵部には土坑墓や住居跡も発見。広域の海上ネットワークとともに、発掘された遮光器土偶(しゃこちゃん)や土器は北海道から東北を中心に列島全体に影響を与えた。
〒038-3284 青森県つがる市木造亀ヶ岡
TEL:0173-49-1194(つがる市教育委員会)
透し彫りの悪霊防御のカエン(火焔)紋の内に、透し彫りの絡み合った2頭の龍。半球の飾り金具を付けた蛇行する金具。薄い金板を連ねて垂らす飾りホヨウ(歩揺)が、帽子や透し彫りの縁に多く付く。また歩くと、きらきらと輝く。 ともに出土した素環頭(ソカントウ)大刀の環頭部分の外周、帯の金具—四角の帯留め、カ帯(カタイ)金具、鏡のように平らな、鏡板にも龍の文様が施される。
遮光器土偶」出土の青森県つがる市木造亀ヶ岡から車で15分程にある海岸低層湿原の南限で、貴重な約23ha湿原地帯。湿原は、6月上旬のニッコウキスゲの群落で黄色に、同月下旬のノハナショウブの群落で紫色に彩られる。海岸近くに湿生植物群が存在するのは大変珍しく、北海道の北東部と、本州ではこの一帯の湿原に限られる
〒038-3283 青森県つがる市木造館岡
TEL:0173-42-2111(つがる市商工観光課)
土偶、ヒトではなくて精霊。縄文土器は物語的で、弥生土器は装飾的。縄文土器から文様を剥がそうとすれば、土器そのものを毀(こわ)すしかない。文様モチーフには「名」がつき、文様の各所に「意味」を持つ物語土器には、各地それぞれの流儀がある。その流儀のちがいこそが「クニ」の単位であったのではないかと本書は展望する。
小林達雄 新書館
Tags : 亀ヶ岡遺跡北海道東北青森県
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