最上川に沿う東根市には、江戸時代、京・江戸において高値で取引された山形の紅花を扱う紅花商人が、雛人形はじめ京や江戸の文化を里に持ち帰った歴史がある。また東根市の歴史や文化を伝える当館には、縄文時代の異形注口土器を展示する。古代から東西日本をつなぐ日本海ネットワークの重要性を伝えてくれる。
〒999-3782 山形県東根市本丸東 3-1
TEL:0237-48-7211
縄文人の宇宙観を表しているとも言われる不思議な世界を表現する。 眼が奪われる装飾の上部、口縁部分。その下部の渦巻き状で装飾、口縁に平行に線を引く隆起線紋(リュウキセンモン)と、道具で線を彫る沈線紋(チンセンモン)という胴部の縦線。頭でっかちで不安定に見えるが不思議なバランス、積み重ねる技がそれを生み出す。
「ここで、日本の優雅さを知る」—山形県舟形町西ノ前遺跡で、5500〜4000年前縄文時代中期の国宝、縄文の女神が発掘された。美と洗練の究極の象徴で、メイドインジャパンの原点。当館は、霞城公園のなかにある自然・人文系の7部門からなる総合博物館。国宝の土偶は、豊満でなく、故意に壊されず、女神像と推定。日本最大の45cmの長身土偶で、八頭身の姿は現代アートを思わせる。
〒990-0826 山形市霞城町1番8号(霞城公園内)
TEL:023-645-1111
土偶、ヒトではなくて精霊。縄文土器は物語的で、弥生土器は装飾的。縄文土器から文様を剥がそうとすれば、土器そのものを毀(こわ)すしかない。文様モチーフには「名」がつき、文様の各所に「意味」を持つ物語土器には、各地それぞれの流儀がある。その流儀のちがいこそが「クニ」の単位であったのではないかと本書は展望する。
小林達雄 新書館
Tags : 山形県最上川東の杜資料館
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