福岡市博物館
福岡市博物館
当館は対外交流史を中心に展示する。目玉は「漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)」の国宝金印。弥生時代「奴(な)国」の王が中国皇帝から贈られ、中国の史書「後漢書」に記載される西暦57年「倭奴国が貢を奉じて朝賀した」という記述を裏付ける物証。金印は漢王朝が東夷南蛮の王に与えたとされる蛇の鈕を鋳造したもの。貴重な文字資料でもある。

〒814-0001 福岡市早良区百道浜3-1-1
TEL:092-845-5011
東博百選
鼉龍(ダリュウ)鏡 団伊能氏寄贈
古墳時代 4世紀 東京国立博物館蔵
乳(ニュウ)は鏡の裏面(背面)のトッキ。トッキをに尾があるものは、獣の形が変形したもの。ニュウをめぐりトグロを巻く龍の長くのびた胴の上に、神像と口に棒状のものをくわえた小獣の形をレイアウト。内円に神像と神獣、外円に飛び回る鳥、走り回る獣が、デザインされる中国の神獣鏡。 その中国の鏡を模倣して作られた鏡(倣製鏡、ホウセイキョウ)。ダリュウは、ワニをモチーフにする。内円は、神像ととぐろを巻く龍が頭を共有し、外円は、僧侶の使うホッス(払子)のように変形する。 ホウセイキョウとして、デザインは精密、鋳上(イアガ)りは上々。 —2世紀末頃北部九州の銅矛(ホコ)、畿内・東海地方の銅鐸が姿を消し、群像を描いた画文帯をめぐらせ、 図像を浮彫し、細い線を使い細密な表現が特徴の画文帯神獣鏡が現れた。







本書が紹介する加耶の諸国は、現在の釜山がある朝鮮半島南部にあった。日本の志賀島に後漢光武帝の金印が届く1世紀に誕生。倭国は交易と鉄を求め加耶諸国と交流し、日本の「謎の4世紀」には、釜山・対馬・北九州を船団が極めて密接に行き交う。加耶を通じ百済・倭国は複合的な関係を築き、7世紀白村江の戦いへもつながる。



